
えひめ農林水産アンバサダー
新改 和也
さん
菓子職人として活動する中で、「松野町の梅はもっと評価されるべき」と考えるようになり、一念発起して新規就農しました。
活動地域:
松野町
就労理由:
新規就農

ある1日のスケジュール
面積
100a
設備
草刈り機
剪定ばさみなど
雇用
自営業
「松野の梅は稼げる作物だと
証明したかった」
就業のきっかけを教えて!
もともと僕は菓子職人をしていて、農業は約8年前に新規就農しました。地元の素材を使ったお菓子作りをする中で、松野町の梅は特産品にも関わらず、その多くが和歌山県に卸されて「国産梅」として加工されていました。もちろん、そういった産業を支える存在としてその役割も重要ではありますが、僕は原材料としての出荷以外の形で松野町の梅が展開できないかと思うようになりました。丁度そのタイミングで特産品開発の話など地域としても何か取り組みたいという機運が高まっていて、挑戦することに決めました。 初めは周囲から「梅はなかなか儲からんよ」と心配されていて。逆にそれで火が付いたのかもしれないです。「梅はやり方次第でちゃんと儲かる松野町の特産品になるんだ」というのを証明したいと目的意識が芽生えました。

就業までにどんな準備をしてきた?
とにかく新参者だったので役場と梅振興会、それから愛媛県南予地方局の産地戦略室など頼れるところには出向きました。育成技術から宣伝方法までかなり幅広い内容の講座があって、基礎部分はこれらを活用させていただきました。先輩農家さんの手伝いに行って学ばせてもらったのも大きかったです。やっぱり座学で知識は増やせても実地で感覚値みたいなものは蓄えていかないといけないなって感じました。大体3年間くらいはサポートを受ける比重が大きくて、その後からじわじわと自走が始まったように記憶しています。

就業してからのプライベートの過ごし方は?
農家としての活動以外だと、菓子職人として製菓したタルトや大福を移動販売していたり、妻がかき氷屋をしているんですがその手伝いでシロップを作ったり接客をしたり…言われてみれば休んでないかも?(笑) 年始には愛南町に釣りに行きましたね。磯釣りで極寒の中風に吹かれて…聞いてるだけでは「なんでわざわざハードなことを?」と言われてしまいそうですが潮風に当たるのが良くて、どんなに忙しくても年に1度は行きたいかな。
これからの夢は?
加工品開発や菓子製造も面白いですが、農業へのウェイトを増やしていきたいなと思っています。梅と栗だけではなくて柑橘もやってみたいなと最近なんかは考えています。フルーツシロップにしたり、その先の加工も含めてプロデュースしてみたいですね。 それから、全ての園地というわけにはいきませんが、いつか無農薬栽培にも取り組んでみたいですね。


自分の作ったものがこうしたら売れるのか、こういう人に需要があるんだと見定めながら取り組むことが大切だと思います。初期投資も必要になる業種なのでまずはスモールなスケール感から初めて、ファンを増やしながらやっていくのが良いのではないでしょうか。ファンは、商品を手に取ってくれる消費者の方もですし、地域で続けていたら応援してくれたり気にかけてくれる人が必ず現れます。そういう協力者や仲間も含めてファンだと思うので、繋がりも意識しつつ挑戦してみてください。