
えひめ農林水産アンバサダー
長野 隆介
さん
自身が家業を継いだ際、経営が分からずに四苦八苦した経験から、若手就農者の支援活動も行っている長野さん。農業で地域を活性化させたいという、熱い想いに溢れています。
活動地域:
松山市北条
就労理由:
家業を引き継ぐかたち

ある1日のスケジュール
面積
25ha
設備
トラクター5台
AI選果機
80aの柑橘ハウスを建設中
雇用
役員3名、社員8名、パート1名
「いずれは”愛媛を代表する
ビジネスマン(農業経営者)”になりたい!」
就業のきっかけを教えて!
伊予柑を育てている、柑橘農家の長男として生まれました。保育園時代は『大工になりたい』と卒園アルバムに書いていたようですが…(笑)。その後は農業高校、東京農大の短大へ進み、農業を学んでいます。
父から「家業を継いで欲しい」と言われたことはありませんが、僕が「継ぐよ」と話すと、嬉しそうでした。経営が全く分からず、色々な失敗や苦労を重ねましたが、父から言われた「挑戦する者には、チャンスがあるんや」という言葉を胸に挑戦を続け、弟や親族、スタッフたちに力を貸してもらいながら、危機を乗り越えています。

就業までにどんな準備をしてきた?
2年間のアメリカ農業研修で、激しく鍛えられました。失敗したり、言葉が通じなかったりで2回ほど本気で泣いています。しかし「何のしがらみのない、自由な今こそ頑張らなければ!」と歯を食いしばり、誰よりも早く多くの仕事をこなしたのです。その甲斐あってか「今までで、一番の研修生だった」とボス(経営者)に褒められ、自信をもって帰国できました。
農業研修中、ボス(経営者)から聞いた「俺たちは生産者じゃない、ビジネスマン(経営者)なんだ!」という言葉は、会社を立ち上げた今でも大事にしているマインドです。いずれ、愛媛を代表するビジネスマンになりたいですね!

就業してからのプライベートの過ごし方は?
僕の暮らす北条地域では、作り手の居ない農地が増えています。荒れた農地にイノシシが住みつき、通学路に出現することも…。「農業の活性化で、地域の安全を確保をしたい!高齢化が進む農業に若手を呼び込むため、就農支援がしたい!」という想いから、有志で『HAPP』を立ち上げました。僕は副会長を務めています。
農業を知ってもらい、北条で農業がしたい人を増やすために、毎週ラジオ番組に出演中です。仕事と3人の子育てにHAPPの活動と忙しく、趣味のドライブには当分行けていませんが、毎日充実しています。
これからの夢は?
『スマート農機具を、農業者や経営者がスマートに使う』の実現を目指しています。日々の技術革新で、農作業は格段に楽になりました。自動で真っ直ぐに進むGPSトラクターや、サイズや傷を自動で選別するAI選果機、農地の防除用ドローンなど、補助金を見つけてきては、率先して導入しています。
初めは「要らない」と言っていた両親も、今では「あれがないと、できない」とのこと。これからも先端テクノロジーを上手く活用し、業務効率化に取り組んでいくつもりです。


最近、長男がトラクターや田植え機に興味を持ってくれて、とても嬉しいです。しかしその半面、色々な選択肢を知り、理解した上で「農業をやりたい」と思って欲しいと思っています。「農業『でも』しようかな」では正直、続きませんから。
北条地域で就農を考えている方がいらっしゃったら、ぜひご連絡ください。農業技術や販路の提案、金融機関との橋渡しなど、HAPPの皆でサポートしますよ!