#14
熊野 憲之

えひめ農林水産アンバサダー

熊野 憲之

さん

養鶏から始まった農場の2代目を担う熊野さん。たまご専門店「熊福」、加工品と生産者の枠を越えて幅広く活動しています。

活動地域:

四国中央市

就労理由:

Uターンを機に家業を継ぐ

主な作目

ある1日のスケジュール

スケジュール

面積

6棟

(1棟あたり 約8×80m)

設備

自動給餌機など

雇用

17名
(パート含む)

「地域に根差した
養鶏場であり続けたい」

就業のきっかけを教えて!

家業は継がないと宣言し一般企業に就職しましたが、長男として親の面倒は私がみると決めていましたし、家業の養鶏も親父一代で廃業するのも勿体ないなと思いはじめ、親と家業を二つ同時に解決できるのは後を継ぐしかないと思い、結婚を機にUターンしました。
家業に入ったのは約30年前のことです。
小さい頃から採卵作業を手伝ったり、親の仕事を見ていたりしたので、作業に慣れるまで時間はかかりませんでした。さらに、前職が工作機械の商社だったこともあり、少しは機械の知識があるので、ある程度の故障なら自分で修理できるのが強みだと思います。

就業までにどんな準備をしてきた?

父は、1から10まで手取り足取り教えるタイプではありませんでした。技術は作業をしながら身につけるしかなく、今思えば「過度なサポートは独り立ちを妨げる」と考えていたのでしょう。試行錯誤し、時には失敗することで学んでいけ、そんなメッセージだったのだと思います。
そのおかげで、鶏のちょっとした異変にも気づけるようになりましたし、トラブルは日頃のメンテナンス次第で防げることも、経験を通じて理解できました。

就業してからのプライベートの過ごし方は?

現在、農場管理は私が一人でしており、生き物が相手の仕事ですし、正直プライベートらしい時間は少ないです。でも、それを苦に思っていません。それは過去に休んだ時に限って大きいトラブルに見舞われた事が何度もあり、余計な仕事が増える位なら毎日最低限の仕事をしておく方が、自分が楽だからです(笑)
「熊福」の定休日には、妻と一緒に取引先にランチに行くことが多いです。
夫婦揃って無類の麵好きなので行くお店も偏りがちですが、満遍なく取引先巡りをしているつもりです(笑)

これからの夢は?

規模的には現状維持です。 うちの農場では、約2万羽の鶏を飼育しています。業界では非常に小さい規模ですが、地元、地域を中心に卵をお届け出来る適正な規模だと思っています。
就農当時、地元には同業者が10数農場いたと思いますが、今や片手程もおりません。
飼料高騰、低卵価、後継者がいない等で廃業されました。
ですので、何としても生き残って地元の食(卵)を守らねばと思っています。
これまで、レトルトカレーや、ソーセージを共同開発してきました。これからも楽しく新しい取り組みができる養鶏を続けていきたいと思っています。

画像提供:有限会社熊野養鶏

正直、養鶏は新規参入が難しい業界だと思います。初期投資の負担も大きいですし、技術の習得という面でも未経験者にはハードルが高いです。
もし本気で取り組みたいのであれば、後継者を探している養鶏家に弟子入りし、将来的に継業するというルートが現実的かもしれません。

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