えひめ農林水産アンバサダー
井上 衣美
さん
大三島で井上苺園を営む井上さんの笑顔はやわらか。今よりたくさんの人に美味しいいちごが届くように、6次化に取り組んでいます。
活動地域:
今治市大三島
就労理由:
Uターン就農
ある1日のスケジュール
面積
28a
設備
・
ハウス環境測定装置
・
耕運機
・
動墳 など
雇用
両親と夫の4名で自営業。
繁忙期に手伝いに来てくれる
スタッフは8名。
「大三島の“島時間”。いちごを通じて
体感できる空間をつくりたい」
就農のきっかけを教えて!
数年前、私が体調を崩したことをきっかけに、これからの人生について考えるようになりま した。その時夫に「好きなことをした方がいいよ、何かしたいことはある?」と聞かれて、「お 店屋さんがしたい!」と答えたのがきっかけです。その時は何を売るかイメージできていま せんでしたが、偶然同時期に夫の実家のいちご園を畳む計画があることを知りました。毎 年いちご狩りを楽しみにしてくれている方もいて、続けてほしい気持ちもあり40歳の頃U ターンして継ぐことに決めました。私も夫も大三島出身なので移住への不安はありませんでした。
就業までにどんな準備をしてきた?
夫の実家ということもあり、住む場所や働く設備は整っていましたから0からスタートとは
また違いました。ただ、両親のいちご園に私と夫の2人が加わることに対して、何か付加価
値というか今までとは違う収入源が必要だと思いました。
単純に作るいちごの量を増やす
だけではなくて加工品を作ったり、キッチンカーで販売をしたり…根幹には農業があるん
ですけど、私がずっとやりたかったお店屋さん(キッチンカー)にも繋がりました。
愛媛県の窓口に相談して、農業に関するサポートだけではなく、六次産業化のサポートや補助金
の案内など手厚く情報提供や時に一緒に悩んでくれる体制が整っていたことには驚きと
ありがたさを感じています。
就農してからのプライベートの過ごし方は?
なんだかんだいちごのことを考えていますね…(笑)
家族で就農していると共通の話題が作物の育ち具合とか、観光農園に来てくれたお客さ
んの話になりがちです。外出してもその先で「あのサービスよかったね」とか「ああいう説
明の仕方いいね、うちでも取り入れたいな」とか、常に自然とアンテナを張っている状況かもしれません。
これからの夢は?
井上苺園を“島時間”を体感してもらえるような場所にしていくことが夢です。いちご狩り ができて、ヤギとふれあえて、キッチンカーでスムージーなど加工品を味わえて、自然の中 で親御さんと子どもたちが目いっぱい楽しめるような場所でありたいです。その為にもい ちごづくりにも手を抜かず、がんばりたいことがたくさんあります。
いちごに限らずですが、自営業で何かを始めるときは初期投資がネックになると思います。だからこそ経営計画の精度を高めておくことが大切だと思います…!
補助金や研修など、わからないことは「わからない!」と声を出して相談してみることが重要。周りに助けてくれる人やサポートの環境はきっと揃っているので、一歩踏み出すことで一気に現実味を帯びてくるはずです。