マダイ(養殖)
マダイ養殖は、当初、天然マダイの稚魚を採捕して飼育していたため、出荷までに3~4年の期間を要していました。 その後、人工種苗の生産技術が確立するとともに成長の早い種苗が生産されるようになったことから、2年を待たずに出荷できるようになり、急速に普及しました。 現在、全国の養殖マダイの生産量は、5~6万トンで、天然マダイの漁獲量(1万4千~1万6千トン)の約4倍の量が生産されています。 このうち、50%のシェアを占めています。
全国1位の養殖マダイ生産量
愛媛県のマダイ養殖は、昭和40年代半ばから開始されました。昭和50年代には、全国的な生産過剰により養殖ブリ類の価格が低迷したことや、魚病が多発したこと等から、比較的病気に強いマダイへの転換が進み、平成
10年には養殖ブリ類の生産量を上回りました。
本県の養殖マダイの生産量は、平成2年以降全国1位となっています。
養殖種苗は、4~7月頃に導入され、配合飼料により飼育されます。施設は、ハマチ養殖とほぼ同じですが、マダイは長期間太陽光を浴びると体色が黒くなるため、生簀上面を黒いシート(遮光幕)で覆います。
出荷は、1kg
程度に成長する2年目の年末頃から始まり、翌秋まで続きます。活魚で出荷する場合は、輸送中のスレによる体表や目の損傷を防止するため、輸送用ケースに入れられます。
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