公務員から海士に ~よそ者、~
伊方町
水
尾﨑 健史
さん
経営状況を教えて下さい
基本的には1人で漁場へ行き、準備あと片付けも1人でする個人事業主です。漁協の組合員として、漁獲物を漁協に出荷し、それを漁協が生のまま、もしくは加工して、市場や飲食店等に出荷します。
就業のきっかけや経緯は?
祖父(漁師)の影響を受け、水産系の大学・大学院へ進学。その後、佐賀県庁に入庁。離島、水産課での勤務を行う中で、漁業の窮状を現場から打開したいと考えるようになり、資源に優しい漁法で最高の物が獲れる三崎で漁師を始めました。
ふだんの仕事内容は?
素潜り漁でアカウニやアワビ、サザエ、ナマコ、海藻類を漁獲します。移住者、若者としての役割を常に考え、自分のプライドは捨てて、地域・漁業の振興に一歩ずつ歩みを進めることができる選択・行動を行っているつもりです。
やりがいを感じるのはどんな時?
幻の高級ウニと呼ばれる「三崎の赤ウニ」に惚れ込んでいます。他所では獲れない肥え方、サイズのものが三崎では獲れます。最大、最高品質の赤ウニを棘一本折ることなく丁寧に漁獲し、それを食べて評価してもらえた時が最高にうれしいです。
これからの目標は?
人の手が入ることによって生物生産性と多様性が高くなった海「里海」。温故知新の心を忘れず、最新の技術や知見を取り入れながら、地域、行政、研究機関みんなで連携して里海・豊かな愛媛の海を創るのが目標です。
最も海からの恩恵を受け、身近な存在である漁師。海岸・海中清掃で海ゴミを減らすなど、「海を守る漁師」としての活動も行っています。
「自転車旅」台湾・四国・九州一周等。独りで1日200kmを走り続け、出会う人々との交流、達成感が最高。最近は走れていませんが、また再開したいと思います。
愛媛県内には多種多様な漁法、地域、人間がいます。自分自身のやりたいことがやれる場所を自らの目で見て、聞いて、訪れてください。一番良い時期ではなく、悪い時期(天気が悪い、繁忙期)も見ておくことをおすすめします。
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